保険料控除申告書の書き方【令和8年分】控除証明書のどの数字をどの欄に書くか

「給与所得者の保険料控除申告書」は、生命保険料・地震保険料・社会保険料・小規模企業共済等掛金の4種類の控除をまとめて申告する書類です。10〜11月ごろに保険会社などから届く控除証明書の数字を、区分ごとに正しい欄へ転記すれば完成します。本記事では区分ごとの書き方と、控除証明書のどの数字を使うかを解説します。

生命保険料控除欄の書き方

生命保険料は一般・介護医療・個人年金の3区分に分かれ、さらに平成24年1月1日以後の契約(新制度)と、それ以前の契約(旧制度)で控除額の計算式が異なります。控除証明書に「新制度」「旧制度」の記載があるので確認してください。区分ごとに証明書の「本年中に支払った保険料等の金額」(または「申告額」)を申告書の対応する欄に記入し、区分ごとの控除額を計算式に当てはめます。3区分の合計は所得税12万円・住民税7万円が上限です。

区分書く欄上限(所得税)
一般の生命保険料新生命保険料・旧生命保険料の合計額欄4万円(注)
介護医療保険料介護医療保険料の合計額欄4万円
個人年金保険料新個人年金保険料・旧個人年金保険料の合計額欄4万円

※新制度・旧制度の両方に加入している区分は、新旧それぞれの計算式で出した金額を合計した額(上限4万円)と、旧制度だけの金額(上限5万円)のいずれか大きい方を選べます。迷う場合は3区分とも新制度の計算式(新生命保険料等)で計算した方が簡単です。(注)年齢23歳未満の扶養親族がいる場合は、令和8・9年分に限り、新生命保険料のある一般の生命保険料の上限が6万円になります(次の項)。

23歳未満の扶養親族がいる場合の書き方(令和8・9年分の特例)

令和8年分の保険料控除申告書には、「年齢23歳未満の扶養親族」を書く欄があります。国税庁の記載例の説明は次のとおりです。年齢23歳未満(平成16年1月2日以後生まれ)の扶養親族がいる場合で、一般の生命保険料(新保険料等に限ります)の金額があるときは、「年齢23歳未満の扶養親族」欄に、その扶養親族の氏名・個人番号・生年月日等を書きます。この場合、新生命保険料の控除額は下の計算式Ⅱで計算し、一般の生命保険料の控除額の上限は6万円になります。

年間の新生命保険料控除額
3万円以下全額
3万円超6万円以下保険料×1/2+1.5万円
6万円超12万円以下保険料×1/4+3万円
12万円超一律6万円

※国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」の計算式Ⅱ(年齢23歳未満の扶養親族を有する場合で新生命保険料を支払ったとき)。介護医療保険料・個人年金保険料の式と、3区分の合計12万円の上限は変わりません。

書いた人は、年齢23歳未満(平成16年1月2日以後生まれ)で、合計所得金額が62万円以下の扶養親族である必要があります。国税庁の「申告書の記載事項チェック表」でも、この2点の確認が挙げられています。扶養親族が複数いる場合は、いずれか1人を書きます。夫婦の間に23歳未満の扶養親族である子が1人いる場合は、夫婦の両方がこの特例を受けられます。

国税庁の記載例では、新生命保険料8万円と旧生命保険料3万5千円の人(23歳未満の扶養親族あり)は、新生命保険料の控除額が「8万円×1/4+3万円=5万円」、旧生命保険料の控除額が「3万5千円×1/2+1万2,500円=3万円」で、2つを足した8万円が上限の6万円を超えるため、一般の生命保険料の控除額は6万円になります。

地震保険料控除欄の書き方

地震保険料控除は、保険会社から届く控除証明書の「本年中に支払った保険料の金額」を「地震保険料」欄に転記します。年間の支払保険料が5万円以下なら全額、5万円を超えると一律5万円が所得税の控除額です(住民税は支払額の1/2、上限2万5千円)。平成18年12月31日以前に契約した「旧長期損害保険料」がある場合は、地震保険料とは別に「旧長期損害保険料」欄に金額を記入し、一定の金額を地震保険料控除の対象に含めることができます。

社会保険料控除・小規模企業共済等掛金控除欄の書き方

社会保険料控除のうち、健康保険・厚生年金・雇用保険など毎月の給与から天引きされているものは、会社側で集計するため申告書への記入は不要です。記入が必要なのは、国民健康保険・国民年金など本人が直接支払ったものだけです。国民年金保険料・国民年金基金の掛金は、日本年金機構などが発行する控除証明書の添付が必要ですが、それ以外の社会保険料(国民健康保険料など)は証明書の添付は不要です。

小規模企業共済等掛金控除は、iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金などが対象です。給与天引きの企業型年金は会社側で集計されるため記入不要ですが、本人が口座振替などで直接支払っているiDeCoの掛金は、国民年金基金連合会が発行する「小規模企業共済等掛金払込証明書」の金額を転記し、証明書を添付します。いずれも支払った金額の全額が控除対象です。

控除証明書のどの数字を、どの欄に写すか

控除証明書に複数の金額が印字されている場合、どれを転記すればよいか迷いやすいポイントをまとめました。

証明書の記載申告書の欄
「申告額」(12月末まで継続払込の前提)原則こちらを使う
「証明額」(証明書発行時点までの実績額)年内に解約予定がある場合のみ
年末残高等証明書の「住宅取得資金に係る借入金の年末残高」保険料控除申告書ではなく住宅借入金等特別控除申告書の欄

※保険会社によって「申告額」「証明額」の呼び方は異なります。通常は年末まで保険料を払い続ける前提の「申告額」を使い、証明書に記載が1つしかない場合はその金額を使えば問題ありません。

生命保険料・地震保険料の控除額 計算機

年間の支払保険料(新制度)を入力すると、保険料控除申告書の「控除額」欄に書く金額を計算します。

入力(年間の支払保険料)

所得税の控除額欄に書く金額

—

住民税の控除額 —

内訳(所得税)

生命保険料控除
—
地震保険料控除
—

※生命保険料は新制度(平成24年1月1日以後の契約)の計算式です。旧制度の契約がある場合は、契約ごとに旧制度の計算式(最高5万円)とも比較してください。「いる」を選ぶと、一般の生命保険料の所得税の控除額が上の計算式Ⅱになります。住民税の控除額は従来の式のままです。

参考・出典

※本ページの記載は一般的なケースを簡略化したものです。実際の記入内容は勤務先の年末調整担当部署にご確認ください。

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