令和9年分の源泉徴収税額表|何が変わった?いつの給料から?月額表・日額表・賞与の算出率を令和8年分と比較
会社に勤めていて、令和9年(2027年)から使う源泉徴収税額表が気になっている方向けの解説です。令和9年分の税額表は、令和9年1月1日以後に支払う給与から使います。国税庁は、基礎控除の引上げなどに伴って税額が変更されたと案内しています。この記事では、月額表(甲欄・扶養親族等0〜2人)、日額表、賞与の算出率の表を、令和8年分の表と同じ行で並べ、表の数字を国税庁の原文のまま載せています。
令和9年分の源泉徴収税額表で何が変わったか
国税庁の「令和9年分 源泉徴収税額表」のページと、「令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし」に書かれている内容を整理すると、次のとおりです。
| 項目 | 国税庁に書かれている内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 税額が変わった | 所得税の基礎控除の引上げ等が行われたことに伴い、税額が変更になっている | 令和9年分源泉徴収税額表(ページ冒頭) |
| 基礎控除・給与所得控除 | 基礎控除額の引上げと、給与所得控除の最低保障額の引上げ(65万円から74万円)に伴い、令和9年分以後の源泉徴収税額表が改正された | 改正のあらまし 1ページ |
| 税額に含まれる税 | 所得税に加え、防衛特別所得税相当額と復興特別所得税相当額が含まれる | 令和9年分源泉徴収税額表 表紙 |
| 扶養親族等の要件 | 扶養親族等の合計所得金額の要件が変更された(扶養親族は58万円以下から62万円以下) | 改正のあらまし 2ページ、令和9年分源泉徴収税額表 表紙 |
出典:国税庁「令和9年分 源泉徴収税額表」「令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし」、2026年10月2日確認。
防衛特別所得税の仕組みは防衛特別所得税とは?令和9年からに書いています。国税庁は、防衛特別所得税と復興特別所得税を合わせた税率(2.1%)は変わらず、源泉徴収税額の計算方法に変更は生じないとしています。
いつの給料から使うか
国税庁の「令和8年分 年末調整のしかた」は、令和9年1月1日以後に支払うべき給与については「令和9年分 源泉徴収税額表」を使って源泉徴収税額を求めるとしています。令和9年分の税額表のページには、令和8年分以前の給与等について税額を算出する際には使わないとも書かれています。
一方、令和8年11月までの給与等の源泉徴収事務に変更は生じません(改正のあらまし)。扶養親族等の所得要件の改正は、令和8年分の源泉徴収事務では令和8年12月1日以後に支払う給与等から適用されます。
令和8年分の表の見方は、月額表は源泉徴収税額表(月額表)の見方、日額表は源泉徴収税額表(日額表)の見方に書いています。
月額表(甲欄)を令和8年分と同じ行で比べる
月額表は、月ごとに支払う給与に使う表で、扶養控除等申告書を出している人は甲欄を見ます。令和8年分と令和9年分で、同じ「社会保険料等控除後の給与等の金額」の行を並べました。金額は国税庁の税額表の数字そのものです。2年分で行の区切りが異なる行があるため、どちらの表にも同じ区切りで載っている行を選んでいます。
扶養親族等の数が0人の場合
| 社会保険料等控除後の給与等の金額(月) | 令和8年分の表 | 令和9年分の表 |
|---|---|---|
| 199,000円以上201,000円未満 | 4,340円 | 4,170円 |
| 248,000円以上251,000円未満 | 6,110円 | 5,940円 |
| 299,000円以上302,000円未満 | 7,930円 | 7,760円 |
| 350,000円以上353,000円未満 | 11,730円 | 11,390円 |
| 398,000円以上401,000円未満 | 15,650円 | 15,320円 |
| 500,000円以上503,000円未満 | 28,190円 | 27,520円 |
扶養親族等の数が1人の場合
| 社会保険料等控除後の給与等の金額(月) | 令和8年分の表 | 令和9年分の表 |
|---|---|---|
| 199,000円以上201,000円未満 | 2,730円 | 2,550円 |
| 248,000円以上251,000円未満 | 4,490円 | 4,320円 |
| 299,000円以上302,000円未満 | 6,320円 | 6,150円 |
| 350,000円以上353,000円未満 | 8,500円 | 8,230円 |
| 398,000円以上401,000円未満 | 12,430円 | 12,080円 |
| 500,000円以上503,000円未満 | 21,730円 | 21,040円 |
扶養親族等の数が2人の場合
| 社会保険料等控除後の給与等の金額(月) | 令和8年分の表 | 令和9年分の表 |
|---|---|---|
| 199,000円以上201,000円未満 | 1,100円 | 940円 |
| 248,000円以上251,000円未満 | 2,880円 | 2,710円 |
| 299,000円以上302,000円未満 | 4,700円 | 4,530円 |
| 350,000円以上353,000円未満 | 6,780円 | 6,620円 |
| 398,000円以上401,000円未満 | 9,190円 | 8,850円 |
| 500,000円以上503,000円未満 | 17,520円 | 17,180円 |
出典:国税庁「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」令和8年分・令和9年分、甲欄、2026年10月2日確認。
ここに並べた6行は、どの扶養親族等の数でも、令和9年分の税額のほうが低くなっています。表の数字どおりに引き算すると、扶養親族等0人は170円〜670円、1人は170円〜690円、2人は160円〜340円低い範囲です(差は表の数字の引き算で、国税庁が示した数字ではありません)。手取りの増減を試算したものでもありません。実際の源泉徴収額は、ご自身の社会保険料等控除後の給与等の金額の行で決まります。
日額表(甲欄)を令和8年分と同じ行で比べる
日額表は、毎日・週ごと・日割りで支払う給与に使う表です。甲欄・扶養親族等0人の税額を、同じ「社会保険料等控除後の給与等の金額」の行で並べました。
| 社会保険料等控除後の給与等の金額(日) | 令和8年分の表 | 令和9年分の表 |
|---|---|---|
| 6,000円以上6,100円未満 | 120円 | 115円 |
| 8,000円以上8,100円未満 | 195円 | 190円 |
| 10,000円以上10,100円未満 | 265円 | 260円 |
| 12,000円以上12,100円未満 | 420円 | 410円 |
| 15,000円以上15,100円未満 | 670円 | 655円 |
| 20,000円以上20,100円未満 | 1,515円 | 1,495円 |
出典:国税庁「給与所得の源泉徴収税額表(日額表)」令和8年分・令和9年分、甲欄・扶養親族等の数が0人の税額、2026年10月2日確認。
この6行も、令和9年分のほうが低くなっています。表の数字を引き算すると5円〜20円の範囲です(表の数字の引き算で、国税庁が示した数字ではありません)。
賞与の算出率の表の変更
賞与の源泉徴収は、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」で、前月の社会保険料等控除後の給与等の金額と扶養親族等の数から賞与の金額に乗ずべき率を求めます。甲欄・扶養親族等0人の欄を、令和8年分と令和9年分で並べました。
| 賞与の金額に乗ずべき率 | 令和8年分の表(前月の社会保険料等控除後の給与等の金額) | 令和9年分の表(同左) |
|---|---|---|
| 0.000% | 82千円未満 | 87千円未満 |
| 2.042% | 82千円以上94千円未満 | 87千円以上100千円未満 |
| 6.126% | 260千円以上309千円未満 | 263千円以上313千円未満 |
| 10.210% | 342千円以上372千円未満 | 346千円以上375千円未満 |
| 20.420% | 605千円以上684千円未満 | 607千円以上686千円未満 |
| 30.630% | 854千円以上922千円未満 | 857千円以上925千円未満 |
| 38.798% | 1,521千円以上2,621千円未満 | 1,521千円以上2,621千円未満 |
| 45.945% | 3,495千円以上 | 3,495千円以上 |
出典:国税庁「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」令和8年分・令和9年分、甲欄・扶養親族等の数が0人の欄(20行のうち8行を抜粋)、2026年10月2日確認。
率の並び(0.000%から45.945%まで)は2年分で同じで、率ごとの給与等の金額の区切りが、低い側で数千円ぶん動いています。高い側(38.798%以上)の区切りは、この表では同じです。率の求め方は賞与の所得税の算出率の表に書いています(掲載しているのは令和8年分の表です)。
よくある質問
Q. 令和9年分の源泉徴収税額表は、いつの給料から使いますか?
A. 国税庁の「令和8年分 年末調整のしかた」は、令和9年1月1日以後に支払うべき給与については「令和9年分 源泉徴収税額表」を使って源泉徴収税額を求めるとしています。令和9年分の税額表のページには、令和8年分以前の給与等について税額を算出する際には使わないとも書かれています。
Q. 令和8年12月に支払われる給料は、どちらの表ですか?
A. 国税庁の改正のあらましは、令和8年11月までの給与等の源泉徴収事務に変更は生じないとしています。令和9年分の税額表は、令和8年分以前の給与等には使わないと案内されているため、令和8年中に支払う給与等は令和8年分の表の扱いです。令和8年分の年末調整では、引上げ後の基礎控除額などで1年間の税額を計算し、源泉徴収した税額との精算を行います。
Q. 令和9年分の表で、給料から引かれる所得税は下がりますか?
A. この記事で並べた月額表の6行(甲欄・扶養親族等0〜2人)は、いずれも令和9年分の表の税額が令和8年分より低くなっています。ただし、引かれる額は社会保険料等控除後の給与等の金額と扶養親族等の数で決まり、ここに並べたのは表の一部の行です。ご自身の行は、国税庁の税額表で確認してください。
Q. 防衛特別所得税が始まると、税額表の見方は変わりますか?
A. 国税庁は、改正前(復興特別所得税2.1%)と改正後(防衛特別所得税1%と復興特別所得税1.1%)とで合計税率(2.1%)に変更はないので、源泉徴収税額の計算方法に変更は生じないとしています。令和9年分の税額表の税額には、防衛特別所得税相当額と復興特別所得税相当額が含まれています。
Q. 扶養親族等の所得要件はどう変わりましたか?
A. 国税庁の改正のあらましによると、扶養親族と同一生計配偶者の合計所得金額の要件は58万円以下から62万円以下になりました(収入が給与だけの場合は、令和8・9年分で136万円以下)。令和8年分の源泉徴収事務では、この改正は令和8年12月1日以後に支払う給与等から適用されます。
Q. 賞与の算出率の表も変わりましたか?
A. 令和9年分の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」も公表されています。甲欄・扶養親族等0人の欄では、賞与の金額に乗ずべき率(0.000%〜45.945%)の並びは令和8年分と同じで、前月の社会保険料等控除後の給与等の金額の区切り(千円)が一部動いています。この記事の表で、行ごとに並べています。
参考・出典
- 国税庁 - 令和9年分 源泉徴収税額表・令和8年分 源泉徴収税額表(2026年10月2日確認)
- 国税庁 - 令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし(PDF、2026年10月2日確認)
- 国税庁 - 令和8年分 年末調整のしかた(2026年10月2日確認)
※国税庁に書かれている範囲の整理です。表の数字は国税庁の税額表のとおりで、差額は表の数字の引き算です。実際の源泉徴収額や手取りは、勤務先の給与計算、社会保険料、扶養の状況によって異なります。個別の事情は、勤務先の給与担当、税務署、税理士にご確認ください。