スマホで確定申告(e-Tax)のやり方|必要なもの・手順・マイナポータル連携・還付はいつ

スマホで確定申告をするには、マイナンバーカードと、マイナンバーカード読取対応のスマホがあれば、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作り、そのままe-Taxで送れます。ご自宅から提出まで行えます。ID・パスワード方式は、国税庁が令和7年10月1日から新規発行を止めているため、これから始める人はマイナンバーカード方式になります。本記事では、必要なもの、作成コーナーでの手順、マイナポータル連携で自動入力できるもの、副業・医療費控除・ふるさと納税・年金受給者の入力の分かれ目、還付の目安を、国税庁の案内に沿ってまとめます。

スマホでe-Taxをするときに必要なもの

国税庁の案内では、スマホでe-Tax送信をするときに必要なものは次の3つです。

必要なもの内容メモ
1 スマホマイナンバーカード読取対応のスマホ対応機種はマイナポータルの「よくあるご質問」で確認
2 マイナンバーカード有効期限内のカード期限切れだとe-Taxの手続ができない
3 パスワード2種数字4桁と英数字6〜16文字カード発行時に自分で設定したもの

※スマホに「マイナアプリ」を入れておく必要があります(国税庁の別のページでは「マイナポータルアプリ」の名称で書かれています)。

パスワード2種は、①利用者証明用電子証明書(数字4桁)がe-Taxにログインするとき、②署名用電子証明書(英数字6〜16文字)が申告データを送信するときの電子署名に使われます。①は3回、②は5回続けて間違えるとロックされます(国税庁)。パスワードを忘れたり、ロックがかかったりしたときは、コンビニ等のキオスク端末で初期化・再設定ができます(スマホ専用アプリで事前予約し、予約から24時間以内に、6時30分〜23時の間に手続。どちらか一方がロックされた場合に限り、両方ロックされたときは市区町村の窓口)。

有効期限は、マイナンバーカードが「カード発行時に18歳以上なら発行から10回目の誕生日まで」、電子証明書は「年齢にかかわらず、発行から5回目の誕生日まで」です。有効期限を過ぎるとe-Taxの手続ができないため、国税庁は、確定申告の時期は市区町村の更新窓口の混雑が予想されるとして、早めの更新を案内しています。

この記事は、国税庁の令和7年分の確定申告特集の案内で説明します。令和8年分の特集ページは、2026年10月2日時点で公開が見つかっていないため、令和8年分を申告するときは、画面や日付が変わっていないか国税庁の最新の案内で確かめてください。

ID・パスワード方式との違い

e-Taxで送る方法には、マイナンバーカード方式のほかに「ID・パスワード方式」があります。e-TaxのFAQ(令和8年7月23日更新)では、次のように案内されています。

項目マイナンバーカード方式ID・パスワード方式
カードと読取スマホ必要不要
新しく始めるできる令和7年10月1日から新規発行を停止
届出済みの人使える引き続き使える
今後―令和9年分の確定申告からは使えなくなる予定

※ID・パスワード方式でも、e-Taxのメッセージボックスを見るときは、マイナンバーカード等の電子証明書が必要になる場合があります(国税庁)。

つまり、IDとパスワードを持っていない人がスマホで申告するなら、マイナンバーカード方式を使います。マイナポータル連携(後述)も、マイナンバーカードを使ってe-Taxで提出する場合に使える機能です。

iPhoneは、令和8年1月から「iPhoneのマイナンバーカード」を使えます。Androidは以前から使えます。設定すると、スマホでカードを読み取る操作を省けます。利用者証明用のパスワード(4桁)は、機種によってはスマホの生体認証が使えます。設定はマイナアプリの「メニュー」から行います(国税庁)。

作成コーナーでの手順(作成開始から送信まで)

国税庁の「スマホ申告ご利用ガイド」(令和7年分)に書かれている流れは、次の11段階です。所得税の確定申告書を作る例で、使うブラウザは、AndroidならChrome、iPhone・iPadならSafariが案内されています。

  1. 作成開始:作成コーナーにアクセスして「作成開始」をタップ。作成する申告書等と年分を選び、提出方法の質問に答えます。マイナンバーカードと読取対応のスマホを持っている人は「はい」を選び、マイナポータル連携を使う人は「利用する」を選びます。
  2. マイナンバーカードの読み取り:「ログイン」をタップし、利用者証明用のパスワード(数字4桁)を入れ、カードをスマホにかざして読み取ります。
  3. 登録情報の確認:初めてカードで申告する人は、署名用のパスワードを入れて基本情報を登録します。登録済みの人は内容を確認し、変更があれば「訂正」から直します。
  4. 申告する所得の選択:1年間に生じた全ての所得を選びます。年末調整を受けた給与所得も含めて申告します。
  5. 収入等の入力:選んだ収入・所得ごとに、画面の案内に沿って入力します。
  6. 控除等の入力:適用する控除を選んで入力します。ふるさと納税のワンストップ特例を申請している人は、その分も含めて寄附金控除の申告が必要です。
  7. その他情報の入力:マイナンバーなどを、各画面の案内に沿って入力します。
  8. 申告内容等の確認:表示される申告書イメージを確かめ、誤りがなければ「次へ」をタップします。
  9. 送信:e-Tax送信の画面の案内に沿って送り、送信結果を確かめます。この前に、マイナンバーカードの読み取りを求められることがあります。
  10. 申告書の控え(PDF)の保存:送信後に表示される控えを、スマホのファイルに保存します。
  11. 入力データ(.data)の保存:保存しておくと、翌年以降の申告書作成に使えます。

途中でやめるときは、入力途中のデータを保存すると、次回は中断したところから再開できます。パソコンで申告書を作る人も、スマホのアプリでパソコンの画面に出たQRコードを読み取れば、e-Taxで申告できます(国税庁 確定申告期のQ&A Q7)。

マイナポータル連携で自動入力できるもの

マイナポータル連携は、マイナポータル経由で、給与所得の源泉徴収票や医療費、ふるさと納税などのデータをまとめて取得し、確定申告書の該当項目に自動入力する機能です。国税庁によると、令和6年分の確定申告では310万人が使っています。国税庁の一覧で、確定申告書に自動入力できる主なものは次のとおりです。

控除・収入取得できるもの条件・メモ
医療費控除医療費通知情報毎年2月9日以降、保険診療分
ふるさと納税寄附金受領証明書発行元が連携に対応していること
生命保険料控除生命保険料控除証明書保険会社が連携に対応していること
地震保険料控除地震保険料控除証明書保険会社が連携に対応していること
住宅ローン控除年末残高等証明書金融機関が「調書方式」に対応していること
国民年金保険料社会保険料控除証明書ねんきんネットで電子送付の希望の登録が必要
iDeCo・小規模企業共済小規模企業共済等掛金控除証明書取得できる時期は発行元ごとに異なる
給与所得給与所得の源泉徴収票情報勤務先がe-Taxで税務署に提出していること等
公的年金等公的年金等の源泉徴収票日本年金機構分は、ねんきんネットで電子送付の希望の登録が必要
株式の譲渡特定口座年間取引報告書証券会社が連携に対応していること

※上の表は国税庁の一覧から主なものを抜き出したもので、ほかに寄附金受領証明書(ふるさと納税以外)や、生命保険契約等の一時金・年金の支払調書などもあります。

使う前の注意点は3つです(国税庁)。

  • 事前準備が要ります。マイナポータルの「確定申告の事前準備」のページで、取得したい証明書等を選び、発行元との連携を済ませます。事前準備は、取得する証明書等が増えない限り、初めて使うときの1回だけです。
  • データが取れるまで数日かかる発行元があります。国税庁は、余裕をもって事前準備をするよう案内しています。
  • 全部が取れるわけではありません。たとえば医療費は、保険診療分でも、はり・きゅう等の施術費用や整骨院・接骨院の柔道整復療養費など、取得できない情報があります。連携に対応している発行元は、国税庁の一覧で確かめられます。

副業・医療費控除・ふるさと納税・年金受給者の入力の分かれ目

スマホで作る流れは同じでも、自分に当てはまるケースによって、入力のしかたが変わるところがあります。国税庁の案内から、分かれ目を整理します。

ケース分かれ目くわしく
副業がある決算書や収支内訳書を作る人は、最初に「決算書・収支内訳書(+所得税)」を選ぶ副業の確定申告
医療費控除医療費通知情報は自動入力。通知に載らない通院の交通費や市販薬などは自分で入力明細書の書き方
ふるさと納税証明書のデータを連携で取得。ワンストップ特例の分も含めて申告ワンストップ特例の期限
年金受給者公的年金等の源泉徴収票を連携で取得。申告の要否は金額で分かれる下の説明

副業がある人:給与を1か所から受けていて、給与の全部が源泉徴収されている場合は、給与所得と退職所得を除く各種の所得の合計が20万円を超えると申告が必要です(国税庁)。事業所得・不動産所得・業務に係る雑所得があり、青色申告決算書または収支内訳書を作る人は、スマホの最初の画面で「決算書・収支内訳書(+所得税)」を選びます。決算書の情報を引き継いで、確定申告書を作れます。

医療費控除の人:マイナポータル連携で取れる医療費通知情報は、毎年2月9日以降の保険診療分です。取れない情報があるため、領収書の確認は引き続き必要です。控除額の出し方は医療費控除はいくらから|年収別早見表で確かめられます。

ふるさと納税の人:ワンストップ特例を申請していても、確定申告をする場合は、ワンストップ特例の分も含めて寄附金控除の申告が必要です(国税庁のスマホ申告ガイド)。ふるさと納税先が5団体以内でワンストップ特例の申請をした人は、原則として確定申告は不要です(国税庁)。

年金を受け取っている人:国税庁の案内では、所得が公的年金等に係る雑所得のみの場合、①公的年金等の収入金額が400万円以下で、②それ以外の所得金額が20万円以下であれば、所得税の確定申告は必要ありません。ただし、これに当てはまる人でも、所得税の還付を受けるときは確定申告書の提出が必要です。

還付はいつ(目安と申告期間)

還付金が振り込まれるまでの目安は、国税庁のQ&Aに次のように書かれています。

場面処理の目安メモ
自宅からe-Taxの還付申告3週間程度国税庁が処理している目安
2月・3月の申告期間中の支払手続1か月〜1か月半程度大量の申告書が出る時期

※「3週間程度」の対象外もあります。訂正申告など同じ人が複数回申告したとき、書類に不備があるとき、書面で別に書類を送ったときは、e-Taxで出した場合でも、3週間程度での処理の対象外になります(国税庁)。

令和7年分の申告期間は、令和8年2月16日(月)から3月16日(月)までです。還付申告は、2月13日(金)以前でも出せます。給与所得者などで確定申告の必要がない人の還付申告は、申告する年分の翌年1月1日から5年間行えます(令和7年分は令和12年12月31日まで)。令和8年分の日付は、国税庁の発表を確認してください。

還付金の受け取りは、預貯金口座への振込みのほか、ゆうちょ銀行や郵便局の窓口で受け取る方法があります。「還付金の振込通知」は、「還付(納付)方法等の入力」の画面でe-Taxでの受け取り(電子交付)を選ぶと、e-Taxで受け取れます。

よくある質問

スマホだけで確定申告は完結しますか?

マイナンバーカードと、マイナンバーカード読取対応のスマホがあれば、作成コーナーでの申告書の作成からe-Taxでの送信まで、スマホで行えます。

マイナンバーカードがなくてもスマホで送信できますか?

ID・パスワード方式の届出をすでに済ませている人は、引き続き使えます。ただし、IDとパスワードの新規発行は令和7年10月1日から止まっており、この方式は令和9年分の確定申告からは使えなくなる予定です(e-TaxのFAQ)。

パスワードを忘れたときはどうしますか?

利用者証明用(4桁)か署名用(6〜16文字)のどちらか一方がロックされた場合は、コンビニ等のキオスク端末で初期化・再設定ができます。両方がロックされたときは、住んでいる市区町村の窓口で手続をします。

送信したあと、申告データはどこで確認できますか?

送信後に表示される申告書の控え(PDF)を保存できます。国税庁は、マイナンバーカードでe-Taxにログインすると、受信通知から申告データを確認することもできるとしています。

年末調整を受けた会社員は、給与も入力しますか?

はい。確定申告をする場合は、年末調整を受けた給与所得も含めて、1年間の全ての所得を申告します(国税庁のスマホ申告ガイド)。

参考・出典

※本ページの記載は一般的なケースを簡略化したものです。画面や日付は令和7年分の国税庁の案内に基づきます。実際の申告内容は、最新の案内、または税務署・税理士にご確認ください。

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