正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」で、開業届と同じ様式です。提出先は納税地を所轄する税務署、 提出期限は廃業した日が属する年分の確定申告期限までです。あわせて出す書類は、事業の内容で変わります。 書く欄と、青色申告の取りやめ届・給与支払事務所等の廃止届・消費税の事業廃止届出書をまとめました。
様式ID:NTA1K0Z060010040。開業届と同じ用紙の、廃業のときに使う欄です。
| 欄 | 書く内容 |
|---|---|
| 届出の区分 | 「廃業」に1を記載。事業の引継ぎ(譲渡)による場合は、引き継いだ先の住所・氏名を書く |
| 所得の種類 | 廃止した事業に係る所得にチェック。複数の事業のうち一部だけやめるときは「一部」にチェックして括弧内に事業名 |
| 開業・廃業等日 | 廃業した日 |
| 廃業の事由が法人の設立に伴うものである場合 | 設立法人名・代表者名・法人納税地・設立登記の日 |
| 開業・廃業に伴う届出書の提出の有無 | 「青色申告の取りやめ届出書」「事業廃止届出書」を出すなら「有」にチェック |
| 給与等の支払の状況 | 給与を払っていた場合に記入。事務所等を廃止し支払事務を引き継いだ先は「その他参考事項」に |
※氏名・住所・マイナンバーなど、開業届と共通の欄は開業届の出し方の表と同じです。書面で出すときは、マイナンバーの記載に本人確認書類の提示または写しの添付が要ります。e-Taxで出すときは不要です。
廃業届だけでは終わりません。やっていた事業の内容で、次の3つを確認します。
| 書類 | 出す人 | 期限 |
|---|---|---|
| 青色申告の取りやめ届出書 | 青色申告の承認を受けていて、やめる人 | 取りやめようとする年分の確定申告期限まで(A1-9) |
| 給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書 | 給与等の支払事務を取り扱う事務所等を廃止した人 | 廃止の事実があった日から1か月以内(A2-7) |
| 事業廃止届出書(消費税) | 課税事業者(選択している人を含む)で、廃止する事業のほかに課税売上にあたる所得(不動産所得など)がない人 | 事由が生じた場合、速やかに(D1-14) |
適格請求書発行事業者(インボイスの登録を受けた人)が「事業廃止届出書」を出したときは、 「適格請求書発行事業者の登録の取消しを求める旨の届出書」を別に出す必要はありません(廃業届の記載要領)。
廃業届は届出で、確定申告の代わりにはなりません。確定申告は、1月1日から12月31日までに生じた所得について、 翌年2月16日から3月15日までに行うのが原則です(国税庁 No.2024)。 廃業までの収入と経費を、帳簿や領収書から集計して申告書を作ります。
帳簿書類の保存期間は、No.2080(白色申告者の記帳・帳簿等保存制度)に、収入金額や必要経費を記載した帳簿が7年、 請求書・領収書などの書類が5年と示されています。廃業後の扱いは同ページに個別の記載がないため、税務署にご確認ください。
青色申告の特別控除(65万円・55万円)の要件は青色申告特別控除65万円の条件診断で、 白色との税額差は青色申告65万円控除で税と国保は年いくら下がるかで確認できます。
取得した国税庁の手続案内(A1-5)、No.2090、記載要領には、廃業届を出さなかった場合の罰則や不利益の記載がありませんでした。 そのため「出さないと○○になる」とは書けません。手続根拠は所得税法第229条で、期限は上のとおり示されています。 出すかどうかの判断が必要な場合は、所轄の税務署または税理士にご確認ください。
国税庁の手続案内(A1-5)と様式の記載要領は、事業の開始、廃止等の事実があった日の属する年分の所得税の確定申告期限までに、納税地を所轄する税務署長に提出するとしています。1か月以内とされているのは、給与支払事務所等の廃止届(A2-7)のほうです。
別の書類です。国税庁は、事業を廃止する方で青色申告の取りやめをされる方は「青色申告の取りやめ届出書」も提出してくださいと案内しています(A1-5)。取りやめ届の提出先も、納税地を所轄する税務署長です。
廃業届は届出であって、確定申告の代わりにはなりません。確定申告は、1月1日から12月31日までに生じた所得について、翌年2月16日から3月15日までに行うのが原則です(No.2024)。廃業した年の所得をどう申告するかは、税務署または税理士にご確認ください。
様式の「所得の種類」欄には、廃止の場合に「全部」と「一部」のチェック欄があります。事業所得を生ずべき事業を2以上行っていて、その一部を廃止する場合は「一部」にチェックを付け、廃止する事業を括弧内に簡記します(記載要領)。
出せます。国税庁は、パソコンからe-Taxソフトで届出書を作成してe-Taxで提出するよう案内しています。e-Taxで出す場合は、本人確認書類の提示や写しの添付は不要です(A1-5)。
※個別の記載内容や、廃業の時期・事業の内容による届出の要否の判断は、税務署または税理士等の専門家にご確認ください。