2026年11月から電気代はいくら上がる?東京電力・北海道電力・東北電力ほか、どの会社の基本料金・電力量料金がいくらからいくらに変わるか
2026年11月1日から、東京電力エナジーパートナー・北海道電力・東北電力・中部電力ミライズ・九州電力・中国電力・四国電力・沖縄電力が、家庭向けの電気料金の単価を見直します。理由は、電気を届ける送配電網の利用料である託送料金の見直しです。各社が発表した平均的な家庭のモデルでは、月に254円から590円の増加です。基本料金と電力量料金のどちらが、いくらからいくらに変わるのかを、各社の発表と料金表(2026年10月3日確認)で確かめました。
11月1日から、どの電力会社の電気料金が上がるのか
2026年10月3日までに、次の8社が2026年11月1日からの単価を公表しています。
- 東京電力エナジーパートナー(9月29日発表):低圧(規制部門)の電気料金に、託送料金の変動分を反映します。
- 北海道電力(9月25日発表):低圧、高圧・特別高圧の電気料金を見直します。
- 東北電力(9月28日発表):小売規制料金、低圧自由料金、高圧以上の料金を見直します。
- 中部電力ミライズ:「すべての料金メニュー」について、基本料金単価と電力量料金単価を見直します。
- 九州電力:従量電灯Bの料金表に、11月1日からの単価が載っています。
- 中国電力(9月28日発表):当社とご契約中の全てのお客さまの電気料金へ反映します。
- 四国電力(9月29日発表):「低圧のすべての電気料金プランが値上げ」と書いています。
- 沖縄電力(9月28日発表):当社と需給契約のある全てのお客さまが対象です。
関西電力は公式サイトを取得できませんでした。北陸電力は、2026年10月3日時点で公式サイトのトップとプレスリリース一覧に電気料金の見直しの発表が見つかりませんでした。この2社は、この記事では扱いません(見直しがない、という意味ではありません)。自分の契約は、検針票やマイページで確かめられます。
家庭の月額は、いくら変わるのか
各社が「平均的な家庭」のモデルとして挙げた契約と使用量での、月額の変化です。
| 会社・料金メニュー | モデルの契約・使用量 | 月額の変化(税込) |
|---|---|---|
| 東京電力エナジーパートナー 従量電灯B | 30A・260kWh | 9,307円→9,561円(+254円) |
| 中国電力 従量電灯A | 260kWh | 8,742円→9,105円(+363円・4.2%) |
| 四国電力 従量電灯A | 260kWh | 8,894円→9,372円(+478円) |
| 北海道電力 従量電灯B | 30A・230kWh | 11,115円→11,596円(+481円・4.3%) |
| 東北電力 従量電灯B | 30A・260kWh | 8,204円→8,689円(+485円・5.91%) |
| 沖縄電力 従量電灯 | 260kWh | 9,174円→9,764円(+590円・6.4%) |
| 中部電力ミライズ 従量電灯B | 30A・260kWh | 当サイトの計算で約+395円 |
| 九州電力 従量電灯B | 30A・260kWh | 当サイトの計算で約+366円 |
出典:各社の発表資料と料金表(2026年10月3日確認)。表の上の6社は各社が発表したモデルの金額で、前提(燃料費調整額や、国の支援による割引を含むか)が会社ごとに違うため、会社どうしの金額の大小は比べられません。中部電力ミライズと九州電力は月額のモデルを確かめられなかったため、当サイトで料金表の単価から計算しました(30A・260kWh、基本料金と電力量料金の差の合計で、最初の120kWhと次の140kWhに各区分の単価を掛けた試算。燃料費調整額や再生可能エネルギー発電促進賦課金は含みません)。
東京電力エナジーパートナーの発表では、増加分254円の内訳は基本料金が240.93円、電力量料金が13.00円で、再生可能エネルギー発電促進賦課金は変わりません。増加分の大半が基本料金です。
自分の家の額は、契約アンペアと使う量で変わります。電気代が光熱費全体のどのくらいを占めるかは光熱費の平均にまとめています。
基本料金は、何円から何円になるのか
東京電力エナジーパートナーが家庭の契約で最も多いとする「従量電灯B」は、契約アンペアで基本料金が決まります。基本料金の上がり方は、会社によって大きく違います。まず、30Aの基本料金(月額・税込)を並べます。
| 会社(従量電灯B・30A) | 見直し前 | 11月1日以降 |
|---|---|---|
| 東京電力エナジーパートナー(関東) | 935.25円 | 1,176.18円(+25.8%) |
| 北海道電力 | 1,254.00円 | 1,716.30円(+36.9%) |
| 東北電力 | 1,108.80円 | 1,232.13円(+11.1%) |
| 中部電力ミライズ | 963.42円 | 1,343.76円(+39.5%) |
| 九州電力 | 948.72円 | 1,325.07円(+39.7%) |
出典:各社の発表資料と料金表(2026年10月3日確認)。増加率は当サイトの計算です。
東京電力エナジーパートナー・中部電力ミライズ・九州電力の10Aから60Aの料金表は、電気の契約アンペアを下げると基本料金はいくら変わるかに並べています。ここでは、そこに載せていない北海道電力と東北電力の10Aから60Aを示します。
北海道電力 従量電灯B
| 契約アンペア | 見直し前 | 11月1日以降 |
|---|---|---|
| 10A | 418.00円 | 572.10円 |
| 15A | 627.00円 | 858.15円 |
| 20A | 836.00円 | 1,144.20円 |
| 30A | 1,254.00円 | 1,716.30円 |
| 40A | 1,672.00円 | 2,288.40円 |
| 50A | 2,090.00円 | 2,860.50円 |
| 60A | 2,508.00円 | 3,432.60円 |
東北電力 従量電灯B
| 契約アンペア | 見直し前 | 11月1日以降 |
|---|---|---|
| 10A | 369.60円 | 410.71円 |
| 15A | 554.40円 | 616.07円 |
| 20A | 739.20円 | 821.42円 |
| 30A | 1,108.80円 | 1,232.13円 |
| 40A | 1,478.40円 | 1,642.84円 |
| 50A | 1,848.00円 | 2,053.55円 |
| 60A | 2,217.60円 | 2,464.26円 |
出典:北海道電力「電気料金の見直しについて」(2026年9月25日)、東北電力「電気料金単価一覧表(2026年11月1日実施)」。月額・税込、2026年10月3日確認。
中国電力と四国電力の家庭向けのモデルは、契約アンペアを選ぶ従量電灯Bではなく、従量電灯Aです。従量電灯Aは、使用量が少なくても最低料金がかかり、最低料金の範囲を超えた分に電力量料金がかかる料金メニューです。
| 会社・従量電灯A | 最低料金の範囲 | 見直し前→11月1日以降 |
|---|---|---|
| 中国電力 | 最初の15kWhまで | 759.68円→983.37円(+29.4%) |
| 四国電力 | 最初の11kWhまで | 666.89円→953.13円(+42.9%) |
出典:中国電力「電気料金単価表(2026年11月1日実施)」、四国電力「電気料金単価一覧表(2026年11月1日実施)」。月額・税込、増加率は当サイトの計算、2026年10月3日確認。沖縄電力は単価表を確かめられませんでした。
電力量料金(1kWhあたりの単価)は、変わるのか
電力量料金も会社によって動きが違います。最初の区分(120kWhまで)の単価(税込)で見ると、上がる幅は基本料金より小さい会社が目立ちます。
| 会社・料金メニュー | 1kWhあたり(見直し前→11月1日以降) | 差 |
|---|---|---|
| 北海道電力 従量電灯B | 35.69円→35.77円 | +0.08円 |
| 東北電力 従量電灯B | 29.62円→31.01円 | +1.39円 |
| 中部電力ミライズ 従量電灯B | 21.20円→21.25円 | +0.05円 |
| 九州電力 従量電灯B | 18.37円→18.33円 | −0.04円 |
| 中国電力 従量電灯A | 32.75円→33.32円 | +0.57円 |
| 四国電力 従量電灯A | 30.65円→31.42円 | +0.77円 |
出典:各社の料金表(2026年10月3日確認)。中国電力は15kWh超から120kWhまで、四国電力は11kWh超から120kWhまでの区分。差は当サイトの計算です。東京電力エナジーパートナーは、約款の新しい単価が120kWhまで29.85円で、発表のモデルの電力量料金の増加(260kWhで13.00円)から計算すると1kWhあたり約0.05円の増加です。
九州電力は、電力量料金の単価が下がる区分があります。それでも基本料金が30Aで948.72円から1,325.07円に上がるため、月額の合計は上がります(前の表の計算)。電力量料金の変化は小さいので、11月の値上げを大きく左右するのは基本料金の側です。
なぜ上がるのか。託送料金とは何か
北海道電力は、電気料金には電気をお届けする送配電網(送電線・変電所・配電線等)の利用料金である託送料金が含まれていて、各地域の送配電会社が託送料金を見直すのを受けて、その変動分を電気料金に反映する、と説明しています。
東北電力と中部電力ミライズは、託送料金を決める「レベニューキャップ制度」の期中調整を理由に挙げています。東北電力の発表では、物価や労務費、金利の上昇で送配電設備の維持・更新に必要な投資額が増えたとして、2026年7月10日に収入の見通しの変更承認を申請し、9月4日に国の承認を得て、9月11日に託送料金が公表されました。
中国電力の資料では、中国エリアの送配電会社は、人口減少や省エネの進展などによる需要想定の下振れに伴う料金収入の減少を理由に、低圧の託送平均単価を1kWhあたり9.34円から10.46円(税抜)に見直します。中国電力は、他の一般送配電事業者の見直しの理由は原材料費や労務費、金利の上昇などだと説明しています。
つまり、今回の値上げは、毎月変わる燃料費調整額の動きとは別の、託送料金の見直しです。燃料費調整額の仕組みは電気代の燃料費調整額とはにまとめています。
11月の請求から変わるのか。国の電気・ガス料金支援はどうなるのか
適用の始まり方は、会社の発表で少し違います。
- 沖縄電力:10月31日をまたぐ使用月は日割り計算で、11月1日以降の使用分から新しい単価になります。
- 中国電力:11月1日以降のご使用分に適用します。
- 四国電力:規制料金は11月1日から、低圧自由料金は11月の検針日以降の使用分から(12月分料金から)適用します。
また、東北電力と沖縄電力は、国の電気・ガス料金支援(電気料金の割引)が2026年10月分で終わると書いています。11月の請求額は、託送料金の見直しに加えて、この支援の有無と、毎月変わる燃料費調整額にも左右されます。各社のモデルの金額は、支援による割引を含むかどうかなど、前提が会社ごとに違います。
負担を抑えるには。契約アンペアの見直しと、基本料金のかからない料金プラン
基本料金が上がる分、契約アンペアが合っているかを見直す意味は大きくなります。北海道電力も、今回の見直しの案内ページで、ご家庭の契約アンペアを適正なものに見直すことで基本料金の節約ができると案内しています。何アンペアなら足りるかの目安、ブレーカーが落ちる条件、変更の申込と工事は電気の契約アンペアを下げると基本料金はいくら変わるかに書きました。減らせるのは基本料金の部分だけで、電気料金の合計が必ず下がるとは限りません。
もう一つは、基本料金そのものがかからない料金メニューです。リボンエナジーの広告主のページには、「基本料金&燃料費調整額0円」と書かれています。診断の対象エリアは北海道から九州までの9エリアで、沖縄エリアは選べません。仕組みや向かない人はリボンエナジーとは|基本料金0円の新電力の仕組みと注意点に書いています。
この記事で確かめたのは、広告主のページに2026年11月以降の単価や託送料金の見直しの扱いが見つからなかったことまでです。申し込む前に、診断結果と料金メニューの内容を確かめてください。
よくある質問
Q. 2026年11月から、電気代は月にいくら上がりますか?
A. 各社が発表した平均的な家庭のモデルでは、月に東京電力エナジーパートナーで254円、中国電力で363円、四国電力で478円、北海道電力で481円、東北電力で485円、沖縄電力で590円の増加です。ただしモデルの契約や使用量、前提の燃料費調整額は会社ごとに違い、自分の月額は契約アンペアと使用量で変わります。
Q. 値上げは東京電力だけですか?
A. いいえ。この記事で公式の発表や料金表を確かめられた東京電力エナジーパートナー・北海道電力・東北電力・中部電力ミライズ・九州電力・中国電力・四国電力・沖縄電力は、いずれも2026年11月1日からの単価を示しています。関西電力は公式サイトを取得できず、北陸電力は2026年10月3日時点で電気料金の見直しの発表が見つかりませんでした。この2社について、変わる・変わらないのどちらも、この記事では言えません。
Q. 電力会社を切り替えている場合も、値上げになりますか?
A. 切り替え先の事業者の案内で確かめてください。東京電力エナジーパートナーは、電気料金に託送料金が含まれていると説明しています。四国電力は自社の低圧の電気料金プランがすべて値上げになると書いていますが、他の事業者のプランへの反映の有無は、この記事では確かめられていません。
Q. 契約アンペアを下げれば、値上げ分を取り戻せますか?
A. 減らせるのは基本料金のうちアンペアに比例する部分だけで、電気料金の合計が必ず下がるとは限りません。下げすぎてブレーカーが落ちるようになれば、戻す手間もかかります。何アンペアなら足りるかの目安と手続きは、契約アンペアの記事に書いています。
Q. 基本料金0円の料金プランなら、この値上げの影響を受けませんか?
A. そうとは言い切れません。リボンエナジーの広告主のページには「基本料金&燃料費調整額0円」と書かれていますが、2026年11月以降の単価や、託送料金の見直しを料金に反映するかどうかの記載は見つかりませんでした(2026年10月3日確認)。電気料金の一部は30分ごとの市場価格に連動するため、使う時間帯によっては今の料金より高くなる場合もあります。
参考・出典
- 東京電力エナジーパートナー - 託送料金見直しの当社電気料金への反映および供給条件の一部見直しならびに特定小売供給約款の変更届出について(2026年9月29日、2026年10月3日確認)
- 北海道電力 - 託送料金の見直しに伴う電気料金の見直しについて・電気料金の見直しについて(PDF)(2026年10月3日確認)
- 東北電力 - 託送料金の変更に伴う電気料金の見直しについて・電気料金単価一覧表(PDF)(2026年10月3日確認)
- 中部電力ミライズ - 2026年11月 電気料金単価の見直しについて・基本メニュー(電灯契約)の料金単価表(2026年10月3日確認)
- 九州電力 - 従量電灯B(2026年10月3日確認)
- 中国電力 - 電気料金メニューの見直し(託送料金見直しの反映)について(2026年9月28日、2026年10月3日確認)
- 四国電力 - 託送料金見直しに伴う低圧の電気料金の見直しについて(2026年10月3日確認)
- 沖縄電力 - 託送料金の改定に伴う電気料金の見直しについて(PDF)(2026年9月28日、2026年10月3日確認)
- リボンエナジー 広告主のページ(2026年10月3日確認)
※料金は2026年10月3日時点で各社が公表していた数字で、今後変わります。この記事は電力会社の公開資料で確かめた範囲の一般的な説明で、個別の電気料金の試算や、料金プラン・契約アンペアの推奨ではありません。自分の契約内容は、契約している電力会社の約款・料金表でご確認ください。