本記事はアフィリエイト広告(PR)を含みます。厚生労働省・e-Gov法令検索・長沼町の条文と、横浜市民葬祭の案内ページは、2026年10月4日に確認したものです。最新の内容は各公式サイトでご確認ください。
散骨の費用は、業者が決める料金表で決まる。国が示す相場は見つからず、遺族が乗らずに任せる委託散骨なら、遺骨を郵送して頼める
散骨の料金は、国や自治体が決めるものではなく、散骨を行う業者がそれぞれ表示しています。今回確かめた範囲では、国が公表している散骨の料金の統計は見つかりませんでした。この記事では、相場の金額は書きません。料金に効く項目と、横浜市民葬祭が表示している料金、そして「散骨は違法ではないのか」「粉骨は要るのか」「条例で制限されていないか」を、厚生労働省・e-Gov・自治体の原文で確かめた範囲で書きます。
散骨の費用は、何で決まるのか
散骨には、遺族が船に乗って立ち会う形と、業者のスタッフが代わりに散骨する形があります。料金は、どの形を選ぶか、粉骨や証明書が料金に含まれるかで変わります。業者の料金表で、次の項目を並べて比べます。
| 散骨のやり方 | 誰が散骨の場に行くか | 料金表で確かめること |
|---|---|---|
| 委託散骨 | 業者のスタッフが、代わりに乗船して散骨する。遺族は乗船しない | 遺骨の送り方(郵送か持ち込みか)、粉骨が料金に入るか、散骨証明書や写真が付くか |
| 乗船散骨(遺族が同乗) | 遺族が船に乗って立ち会う | 船を貸し切るのか、ほかの家族と乗り合うのか、同乗できる人数 |
| 陸上(山など) | 場所による | 散骨する区域を誰が用意するのか。土地の所有者と、その市区町村の条例 |
出典:横浜市民葬祭 委託散骨の案内ページ(委託散骨と乗船散骨の違い)、厚生労働省「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)」(陸上の場所)。2026年10月4日確認。
横浜市民葬祭は、委託散骨について、遺族が乗船する必要がないため費用を抑えられ、遠方の人や体調面で参加が難しい人にも使えると案内しています。乗船して立ち会う散骨は「別プラン」と案内されていて、その料金は、今回は確かめていません。
陸上の散骨は、厚生労働省のガイドラインが、あらかじめ特定した区域(河川と湖沼を除く)で行うよう求めています。山の散骨は、料金より先に、場所の所有者と条例を確かめる必要があります。
委託散骨を頼むと、いくらで、何が含まれるのか
横浜市民葬祭(株式会社フューチャープランニング)の委託散骨の案内ページに、料金と内容が表示されています。表示のとおりに並べると、次のとおりです。
| 項目 | 案内ページの表示 |
|---|---|
| 料金 | 41,800円(税込)。「別途粉砕骨費用 16,500円(税込)」 |
| プランの内容 | 遺骨の粉骨処理、横浜ベイブリッジ沖での海洋散骨、散骨時の献花(生花)、散骨位置のGPS情報、当日の散骨写真、散骨証明書の発行(電子証明書。LINEチャットまたはメール)、遺骨の郵送受け取り対応(全国) |
| 散骨する場所と方法 | 東京湾(横浜ベイブリッジ沖)。海洋散骨(合祀)。通年実施で、天候により日程変更あり |
| 遺骨の送り方 | 全国からゆうパック元払いで送る。送付先は申し込み後に案内。粉骨済みの遺骨もそのまま送れる |
| 日程 | 遺骨到着後、おおむね2〜4週間以内。天候や海況で変わる |
| 割引 | 遺骨2柱以上の依頼は割引が適用できるので相談する、とされている |
| 受付 | 電話 045-360-8703(9:00〜18:00・月曜〜金曜)。フォームは24時間受付 |
出典:横浜市民葬祭「委託散骨(横浜ベイブリッジ沖)」案内ページ、2026年10月4日確認。
全国から頼めるのは、遺骨の郵送までです。散骨を行うのは、横浜ベイブリッジ沖の東京湾に限られます。ほかの海域を選べるかは、案内ページには書かれていませんでした。
料金は、価格欄の表示どおりに足すと、41,800円と16,500円で58,300円(税込)になります。ただし、プランの内容には「遺骨の粉骨処理」も入っていて、別途の粉砕骨費用との関係は案内ページに書かれていません。申し込む前に、総額がいくらになるか、粉骨の費用がどちらに入るかを確かめてください。「合祀」が、ほかの遺骨と一緒に撒く形を指すのかも、同じ機会に確かめます。
散骨は、違法ではないのか
今回確かめた範囲では、散骨を一律に禁じる国の法律の条文は見つかりませんでした。墓地、埋葬等に関する法律の条文には、「散骨」という言葉が出てきません(e-Gov法令検索の条文で確認)。ただし、関係する決まりが3つあります。
- 墓地、埋葬等に関する法律:第4条第1項で、「埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない」と定めています。「埋葬」は死体を土中に葬ること(第2条第1項)です。違反には、2万円以下の罰金、拘留または科料があります(第21条)。
- 刑法:第190条で、「死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者」を、3年以下の拘禁刑としています。
- 自治体の条例:墓地以外での焼骨の散布を禁じている自治体があります(後の節)。
厚生労働省は、「墓地・埋葬等のページ」に、「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)」を載せています。これは令和2年度の厚生労働科学特別研究事業の研究報告書にある指針で、法律ではありません。ガイドラインは、散骨を「適法に火葬された後、その焼骨を粉状に砕き、墓埋法が想定する埋蔵又は収蔵以外の方法で、陸地又は水面に散布し、又は投下する行為」と定義し、散骨事業者に、次のことを求めています。
- 墓地、埋葬等に関する法律、刑法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、海上運送法、民法などの関係法令と、地方公共団体の条例、ガイドラインを守る
- 陸上は、あらかじめ特定した区域(河川と湖沼を除く)で行う。海洋は、海岸から一定の距離以上離れた海域で行う
- 地域住民、周辺の土地所有者、漁業者などの利益や宗教感情を害さないよう配慮する
- プラスチックやビニールなどを原材料とする副葬品を投下するなど、自然環境に悪影響を及ぼす行為はしない
- 契約は文書で行い、費用の明細書を添付する。散骨のあとは散骨証明書を交付する
出典:e-Gov法令検索「墓地、埋葬等に関する法律」「刑法」、厚生労働省「墓地・埋葬等のページ」と「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)」。2026年10月4日確認。
これらは、ガイドラインが散骨事業者に求めている事項です。業者を比べるときは、料金表とあわせて、「約款や契約書があるか」「散骨証明書が出るか」「費用の明細書が付くか」を確かめておくと、ガイドラインと照らして比べられます。
遺骨は、粉にしないといけないのか
厚生労働省のガイドラインは、焼骨を、その形状を視認できないよう粉状に砕くよう、散骨事業者に求めています。横浜市民葬祭は、粉骨が必要な場合は同社で対応するとしています。
確かめるのは、粉骨の費用が、散骨の料金に含まれるのか、別にかかるのかです。横浜市民葬祭の案内ページは、プランの内容に粉骨処理を入れつつ、価格欄に別途の粉砕骨費用も書いているので、総額を申し込む前に確かめる必要があります。
出典:厚生労働省「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)」、横浜市民葬祭 案内ページ。2026年10月4日確認。
自治体の条例で、散骨を制限していることはあるのか
あります。例として、北海道の長沼町は、平成17年の「長沼町さわやか環境づくり条例」の第11条で、「何人も、墓地以外の場所で焼骨を散布してはならない」と定めています。この条例では、焼骨に、形状が顆粒状のものも含まれます(第2条)。町長は、違反した人に勧告し、従わなければ命令でき(第13条・第14条)、命令に従わなかった人は、2万円以下の罰金または拘留もしくは科料に処されます(第17条第3項)。
出典:長沼町さわやか環境づくり条例(平成17年条例第10号)、2026年10月4日確認。
ほかの自治体にも、散骨を制限する条例やガイドラインがあるかは、自治体ごとに違います。今回は、長沼町の条文だけを原文で確かめました。散骨する場所の市区町村に、条例やガイドラインがあるかを、その自治体の窓口か例規集で確かめてください。厚生労働省のガイドラインも、散骨事業者に、地方公共団体の条例を守るよう求めています。
家族の同意は、法律で必要なのか。一部だけ散骨できるのか
今回確かめた範囲では、散骨に親族の同意を求める法令は見つかりませんでした。横浜市民葬祭は、法律上の義務はないが、後々のトラブルを避けるために、できる限り家族・親族と事前に相談するよう案内しています。散骨した遺骨は、あとから取り戻せません。お墓参りの場所が欲しい家族がいないかを、先に聞いておきます。
遺骨の一部だけを散骨して、残りを手元に置く分骨は、横浜市民葬祭が「可能です」と表示しています。手元供養のグッズ(ミニ骨壷など)の相談にも応じるとされています。
遺骨の一部を、別の墓地や納骨堂に納める分骨のときは、墓地、埋葬等に関する法律施行規則第5条が、元の墓地の管理者から「焼骨の埋蔵又は収蔵の事実を証する書類」を受け取り、納め先の管理者に出すよう定めています。散骨のための分骨に、この書類が要るかを書いた公的資料は、今回は見つかりませんでした。元の墓地の管理者に確かめてください。
出典:横浜市民葬祭 案内ページ、e-Gov法令検索「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」第5条。2026年10月4日確認。
墓じまいのあと、遺骨の行き先に散骨は入るのか
墓地、埋葬等に関する法律では、「改葬」は、納めてある焼骨を「他の墳墓又は納骨堂」に移すことで、市町村長の許可が要ります(第2条第3項、第5条第1項)。散骨は、焼骨を墳墓や納骨堂に納めるのではなく、ガイドラインの定義でも「墓埋法が想定する埋蔵又は収蔵以外の方法」で撒く行為とされています。
墓じまいで遺骨を出して散骨する場合に、改葬許可の手続きをどう扱うかを書いた公的資料は、今回確かめた範囲では見つかりませんでした。遺骨が今ある墓地の管理者と、その市区町村の窓口に、先に確かめます。墓じまいの費用や改葬許可の流れは、墓じまいの費用の記事に、お墓に納める場合の費用はお墓を建てる費用の記事にまとめています。
出典:e-Gov法令検索「墓地、埋葬等に関する法律」第2条・第5条、厚生労働省「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)」。2026年10月4日確認。
よくある質問
Q. 散骨は違法ですか?
A. 今回確かめた範囲では、散骨を一律に禁じる国の法律の条文は見つかりませんでした。墓地、埋葬等に関する法律の条文に「散骨」という言葉は出てきません。ただし、同法は埋葬や焼骨の埋蔵を墓地以外の区域で行うことを禁じています。刑法には遺骨を遺棄した者への罰則があり、自治体の条例で墓地以外での焼骨の散布を禁じている例もあります。厚生労働省は、散骨事業者が守るべき事項を示したガイドラインを公開しています。
Q. 散骨に、許可や届け出は必要ですか?
A. 今回確かめた範囲では、散骨そのものの許可や届け出を定めた国の法律の条文は見つかりませんでした。厚生労働省のガイドラインは、散骨事業者に、墓地、埋葬等に関する法律、刑法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、海上運送法、民法などの関係法令と、地方公共団体の条例・ガイドラインを守るよう求めています。散骨する場所の市区町村に条例があるかは、その市区町村に確かめます。
Q. 遺骨は、粉にしないと散骨できませんか?
A. 厚生労働省のガイドラインは、散骨する焼骨は、その形状を視認できないよう粉状に砕くよう求めています。これは散骨事業者向けの指針で、法律ではありません。業者に頼むときは、粉骨を業者が行うのか、自分で済ませるのか、粉骨の料金が散骨の料金に含まれるのかを、申し込む前に確かめます。
Q. 海なら、どこで撒いてもいいのですか?
A. 厚生労働省のガイドラインは、海洋の場合は海岸から一定の距離以上離れた海域で行うこと、地域住民・周辺の土地所有者・漁業者などの利益や宗教感情を害さないよう配慮することを求めています。「一定の距離」が何キロかは、ガイドラインには書かれていません(地理条件や利用状況を踏まえて適切に設定するとされています)。自分で撒く場合の決まりを書いた公的資料は、今回は確かめていません。
Q. 遺骨を郵送して、散骨を頼めますか?
A. 横浜市民葬祭の委託散骨は、遺骨を全国からゆうパックで送れると表示しています。送付先と梱包方法は、申し込み後に案内されます。粉骨が必要な場合も業者が対応するとされ、粉骨済みの遺骨もそのまま送れます。散骨するのは、横浜ベイブリッジ沖の東京湾です。他の海域を選べるかは、同社の案内ページには書かれていませんでした。
Q. 家族や親族の同意は、法律で必要ですか?
A. 今回確かめた範囲では、散骨に親族の同意を求める法令は見つかりませんでした。横浜市民葬祭は、法律上の義務はないが、後々のトラブルを避けるため、できる限り家族・親族と事前に相談するよう案内しています。散骨した遺骨は、あとから取り戻せません。
Q. 遺骨の一部だけ散骨して、残りを手元に置けますか?
A. 横浜市民葬祭は、遺骨の一部を散骨して残りを手元に残す分骨も承ると表示しています。なお、墓地、埋葬等に関する法律施行規則第5条は、遺骨の一部を他の墓地や納骨堂に納める分骨のとき、元の墓地の管理者から「埋蔵又は収蔵の事実を証する書類」の交付を受けるよう定めています。散骨のための分骨に、この書類が要るかを書いた公的資料は、今回は見つかりませんでした。墓地の管理者に確かめてください。
参考・出典
- 厚生労働省「墓地・埋葬等のページ」・「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)」(PDF)(2026年10月4日確認)
- e-Gov法令検索「墓地、埋葬等に関する法律」・「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」・「刑法」(2026年10月4日確認)
- 長沼町「長沼町さわやか環境づくり条例」(2026年10月4日確認)
- 横浜市民葬祭「委託散骨(横浜ベイブリッジ沖)」(販売元の案内。2026年10月4日に内容を確認)