本記事はアフィリエイト広告(PR)を含みます。サービス付き高齢者向け住宅情報提供システム・国土交通省・厚生労働省・国税庁の情報は2026年10月4日に各公式サイトで確認したものです。最新の内容は各公式サイトでご確認ください。

サ高住の費用は、毎月払う家賃・共益費・食費・サービス費に、介護保険の自己負担が別に加わる。公的な平均は公表されておらず、年金で払えるかは自分の数字で計算する

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)に、入居時に受け取れるお金は敷金と家賃等だけで、権利金・礼金・更新料は禁止されています。毎月かかるのは、家賃・共益費・水光熱費・食費・サービス費で、介護が必要になれば、外部または併設の事業所に払う介護保険の自己負担が加わります。一方で、家賃や食費の平均は、サ高住の登録情報を公表している協会の集計にも載っておらず、公的な平均は公表なしです。住宅ごとの金額を並べて、年金と比べるのが確かな方法です。

毎月払うものは何か

厚生労働省のページに載る消費者向けガイドブックは、サ高住に必要な費用を、家賃等と食費等の2つに分けています。

区分費目何の対価か
家賃等家賃居室と共用部分を使うための対価
家賃等共益費共用部分の維持・管理の対価
家賃等水光熱費水道・電気の利用料。居室分を水道・電気の事業者に個別に払う方法もある
食費等食費食事の提供を受けるための対価(材料費、調理費など)
食費等サービス利用料家事援助・健康管理・生活支援・介護などのサービスの対価

出典:厚生労働省「高齢者向け住まい」に掲載の消費者向けガイドブック(業界団体作成、厚生労働省・国土交通省が協力)。2026年10月4日確認。

同じガイドブックは、契約書では「管理費」という名前で、サービスに係る人件費や共益費をまとめて表している場合があると注意しています。どの費用が何の対価なのかは、契約の前に確かめることが勧められています。

入居時に払うお金は、敷金です。登録住宅が受け取れるのは、敷金・家賃・サービスの対価のみで、権利金・礼金・更新料は禁止されています(サービス付き高齢者向け住宅情報提供システム)。法律も、敷金と家賃等の前払金のほかに権利金その他の金銭を受け取らない契約を、登録の基準にしています。

サ高住が必ず提供するのは、安否確認と生活相談だけです。食事や介護、買い物の代行などがあるかどうかは住宅ごとに違うので、費用の比較は、同じサービスが入っているか確かめてから行います。協会の集計(令和7年8月末)では、食事の提供ありは96.4%、入浴などの介護ありは49.9%ですが、協会は「提供サービスの有無は、登録主体によって判断が異なる」と断っています。

介護が必要になったとき、介護保険の自己負担は別か

別です。サ高住の家賃や食費は、介護保険の対象ではありません。介護サービスを使った分だけ、介護保険の自己負担が加わります。ガイドブックは、介護保険の対象外のサービスや、限度額を超えた分は、全額が利用者の負担になると説明しています。

払うもの払う先介護保険
家賃・共益費・水光熱費・食費・生活支援のサービス費住宅の事業者対象外(全額自己負担)
訪問介護・デイサービスなどの介護併設または外部の介護事業所対象。自己負担は1割(2割・3割)
住宅の職員が行う介護(特定施設入居者生活介護の指定を受けた住宅)住宅の事業者対象。協会の集計で指定ありは10.0%

出典:厚生労働省の消費者向けガイドブックと「介護保険制度の概要」(令和7年7月)、協会「現状と分析」(令和7年8月末)。2026年10月4日確認。

一般のサ高住では、介護が必要になると、介護サービスの事業者を個別に選んで契約します。自己負担は原則1割で、一定以上の所得があると2割か3割です。厚生労働省の資料では、単身で合計所得金額160万円以上かつ年金収入とその他の合計所得金額が280万円以上なら2割、220万円以上かつ340万円以上なら3割です(夫婦の場合は基準が異なります)。同じ資料には、2割負担の範囲の見直しを、2027年度の前までに結論を得ると書かれています。

自己負担が重くなりすぎないよう、月の負担額に上限を設ける高額介護サービス費もあります。上限の対象は介護保険サービスの自己負担で、保険の対象外の家賃や食費は含まれません。ケアプランの作成は、現在は全額が保険給付で、自己負担はありません。

介護費用の全体の目安は、介護費用の平均はいくらかに、要介護度ごとの月額は介護費用シミュレーターにまとめています。

平均や相場は、公的に公表されているか

家賃や食費の平均は、今回確かめた公的な資料では見つかりませんでした。確かめたのは、登録情報を公表するサービス付き高齢者向け住宅情報提供システム(協会)の集計、国土交通省と厚生労働省のサ高住のページです。

公表されているもの内容時点
登録状況全国で8,312棟・290,950戸。都道府県別の棟数と戸数令和8年8月末
住宅の規模と設備専用部分の平均床面積は21.9㎡。18㎡以上20㎡未満が65.2%令和7年8月末
契約とサービス賃貸借契約が91.6%。食事の提供96.4%、介護49.9%令和7年8月末

出典:サービス付き高齢者向け住宅情報提供システム「登録状況」「現状と分析」。家賃・共益費・食費の平均や中央値の項目はありませんでした。2026年10月4日確認。

その代わり、システムの検索で住宅ごとの金額を見られます。「月額費用:賃貸」は2万円から40万円まで幅を指定でき、共益費・基本サービス料・食費を含めた額で絞り込むかをチェックで選べます。入居時費用(敷金が設定されている場合の概算額)や住戸面積でも絞れます。

平均は、民間の調査や紹介会社が出している数字に頼ることになります。調査ごとに対象や集計の方法が違うので、数字を見るときは、誰が何件から出した平均なのかを確かめてください。

年金だけで払えるか、どう計算するか

年金と比べるのは、住宅の月額だけではなく、介護の自己負担と日々の生活費を足した合計です。次の順に、自分の数字を入れます。

入れるものどこで分かるか注意点
住宅の月額
(家賃+共益費+水光熱費+食費+サービス費)
候補の住宅の入居契約書・重要事項の説明、情報提供システムの登録情報食事が何食入っているか、サービス費に何が含まれるかをそろえて比べる
介護の自己負担
(1割・2割・3割)
ケアマネジャーのサービス利用票、介護事業所の領収証要介護度が上がると増える。保険外の費用は全額自己負担
日用品・医療費・衣類など今の家計簿サ高住では、日用品や新聞代などが別にかかると、ガイドブックにある
手取りの年金(月額)年金の年額(年金振込通知書などで確認)を12で割る額面ではなく、税金と保険料を引いた手取りで比べる

手取りの年金(月額)-(住宅の月額+介護の自己負担+生活費)= 毎月の過不足

過不足がマイナスなら、貯蓄を取り崩す額です。貯蓄 ÷(不足額 × 12)で、何年もつかの目安になります。介護の自己負担は要介護度が上がると増えるので、今の要介護度の数字と、一段階上がった数字の両方で計算しておくと、無理のない住宅が絞れます。

手取りの出し方は年金手取りシミュレーターに、年金額の目安は年金の平均受給額にまとめています。

夫婦で入れるか

入れます。法律は、入居者の資格を、高齢者と、その高齢者と同居する配偶者としています。配偶者には、婚姻の届出をしていなくても事実上夫婦と同様の関係にある人を含みます。

省令が定める「高齢者」は、60歳以上の人、または要介護認定・要支援認定を受けている60歳未満の人です。同居する人は、いない場合のほか、配偶者、60歳以上の親族、認定を受けている60歳未満の親族などです。夫婦のどちらかが60歳以上であれば、もう一人は年齢にかかわらず同居できることになります。

夫婦の費用の決め方は、法令にも協会の集計にも出ていません。家賃や食費、サービス費が2人目でどう変わるかは、住宅ごとの契約で決まります。協会の集計では、専用部分の約8割が25㎡未満です。夫婦で住める広さの部屋があるかは、情報提供システムの住戸面積の条件で絞って確かめてください。

夫婦で計算するときは、年金も介護の自己負担も2人分を入れます。前の節の表を、2人分で計算し直してください。

医療費控除の対象になるか

サ高住の家賃・共益費・食費は、国税庁が医療費控除の対象として挙げている一覧(No.1122)には出ていません。対象になりうるのは、介護保険のサービスの自己負担のうち、一部のものです。

国税庁のNo.1127は、居宅サービスの区分を次のように説明しています。サ高住で外部の事業所を使う場合は、この区分に当てはまります。特定施設入居者生活介護の指定を受けた住宅の介護は、一番下の対象外の区分です。

区分主なサービス医療費控除
医療系訪問看護、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーション対象
福祉系訪問介護(生活援助中心型を除く)、通所介護(デイサービス)医療系と併せて利用する場合のみ対象
対象外訪問介護(生活援助中心型)、特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム等)、福祉用具貸与対象外

出典:国税庁 タックスアンサー No.1127、No.1122。令和8年4月1日現在法令等。2026年10月4日確認。

「併せて利用する」とは、1か月単位のケアプランに医療系サービスが位置付けられている場合で、サービス利用票に医療系サービスが記載されているかで判断すると、No.1127に書かれています。高額介護サービス費の払戻しを受けた分は、医療費から差し引きます。

家賃や食費のうち、控除の対象になる部分があるかは、国税庁のこの一覧からは読み取れません。申告の前に、領収証に控除の対象となる金額が記載されているか、税務署か介護事業所で確かめてください。おむつ代など、介護費用の控除の全体は介護費用・おむつ代は医療費控除の対象かにまとめています。

住宅型有料老人ホームとは何が違うか

比べる点サ高住住宅型有料老人ホーム
根拠高齢者住まい法で都道府県知事等に登録した賃貸住宅老人福祉法で都道府県知事等へ届け出る居住施設
必ず提供するもの安否確認と生活相談食事・介護・家事・健康管理のいずれか
介護事業者を個別に選んで契約入居者自身の選択で地域の訪問介護などを利用

出典:厚生労働省「高齢者向け住まい」、同「有料老人ホームの類型・表示事項」、消費者向けガイドブック。2026年10月4日確認。

ただし、両者は重なります。厚生労働省の令和8年の法改正の資料は、サ高住でも、食事の提供・介護・家事・健康管理のいずれかを提供する場合は有料老人ホームに該当すると書いています。同じ資料で、住宅型有料老人ホーム約2万棟のうちサ高住が約7千棟、介護付きの約5千棟のうち約800棟です。協会も、有料老人ホームの定義に該当するサ高住は、届出は不要でも老人福祉法の規定が適用されると案内しています。

見分けるのは、名前よりも契約と費用です。サ高住の入居契約は賃貸借契約が9割強で、毎月の費用が家賃・共益費・食費・サービス費に分かれています。有料老人ホームの契約の形は、厚生労働省の表示事項で、利用権方式・建物賃貸借方式・終身建物賃貸借方式のどれかを表示することになっています。

令和8年の法改正では、有料老人ホームに登録制が入ることになり、住宅型ホームの入居者への相談支援(ケアプラン作成など)に、原則1割の利用者負担を求める仕組みも盛り込まれました。施行は令和9年4月1日からで、一部は政令で定める日です。サ高住がどこまで対象になるかは、資料から読み取れませんでした。入居を考える住宅の事業者に、今後の費用の変わり方を聞いておくと安心です。

老人ホームの紹介センターの使い方は老人ホームの紹介センターは何をするのかにまとめています。

よくある質問

Q. サ高住の入居時には、まとまったお金が必要ですか?

A. 登録住宅が受け取れるお金は、敷金・家賃・サービスの対価のみで、権利金・礼金・更新料は禁止されていると、サービス付き高齢者向け住宅情報提供システムは案内しています。家賃等の前払金を受け取る契約もありえますが、厚生労働省のページに載る業界団体のガイドブックは、前払い方式は「サービス付き高齢者向け住宅ではあまり採用されていません」と書いています。前払金を払う場合は、入居後3か月以内に契約が解除されたり入居者が亡くなったりしたときは、日割りの家賃等を除いて返還する決まりです。

Q. サ高住は、何歳から入れますか?

A. 国土交通省令・厚生労働省令は、60歳以上の人、または要介護認定・要支援認定を受けている60歳未満の人としています。同居する人は、いない場合のほか、配偶者(事実婚を含む)、60歳以上の親族、認定を受けている60歳未満の親族、特別の事情で都道府県知事が認める人が対象です。

Q. 東京などの地域別の家賃の相場は、公表されていますか?

A. 地域別の平均家賃は、今回確かめた範囲では見つかりませんでした。協会が公表している登録状況(令和8年8月末)に載っているのは棟数と戸数で、東京都は422棟・18,320戸です。地域と月額費用の幅で絞り込めるのは、情報提供システムの検索です。

Q. 入居者が使える補助金はありますか?

A. 協会の制度のページにある「建設費の1/10、改修費の1/3等」の国の補助は、サ高住を建設・改修する事業者向けの説明です。入居者の家賃を補助する制度は、このページには載っていませんでした。お住まいの市区町村や地域包括支援センターで、使える制度があるかを聞いてください。

Q. 介護が必要になっても住み続けられる、介護付きのサ高住はありますか?

A. 協会の集計(令和7年8月末)では、特定施設入居者生活介護のいずれかの指定を受けている登録住宅は10.0%(8,326棟中834棟)です。残りは、外部または併設の介護事業所と個別に契約する形になります。情報提供システムの検索には、特定施設の指定を受けているものや、併設介護事業所があるものに絞る条件があります。

参考・出典