小規模企業共済の掛金は、年いくら節税になるか

課税所得と掛金の月額を入れると、掛金を所得から差し引いたときに減る所得税(復興特別所得税込み)と住民税を計算します。 積み立てる年数を入れると、掛金の合計と節税額の合計も表示します。 掛金は全額が所得控除の対象です(国税庁 No.1135)。

あなたの条件

確定申告書の「課税される所得金額」。掛金を控除する前の額を入れてください
1,000円〜70,000円、500円単位

1年の節税額(所得税+住民税)

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掛金の年額 —

内訳と積み立て年数ぶんの合計

所得税の軽減額(復興税込み)—
住民税の軽減額(所得割10%)—
積み立て期間の掛金合計—
積み立て期間の節税額合計—

毎年の課税所得が今と同じ前提の概算です。住民税は課税所得の算出に使う控除額が所得税と一部異なるため、実際の額とずれることがあります。

課税所得別の年の節税額(掛金 月3万円・月7万円)

課税所得ごとに、掛金を月3万円(年36万円)と月7万円(年84万円・上限)にした場合の年の節税額です。 所得税は復興特別所得税を含み、住民税は所得割10%で計算しています。

課税所得月3万円月7万円
200万円 56,930円 129,434円
300万円 72,756円 169,764円
400万円 109,512円 241,234円
500万円 109,512円 255,528円
600万円 109,512円 255,528円
700万円 111,044円 257,060円
800万円 120,539円 281,258円

課税所得は「売上から経費・青色申告特別控除・基礎控除・社会保険料控除などを引いた後」の金額で、 掛金を控除する前の額です。

掛金は全額が所得控除になり、iDeCoと同じ区分で扱われる

国税庁 No.1135によると、小規模企業共済法に基づいて中小機構と結んだ共済契約の掛金は、 「小規模企業共済等掛金控除」の対象で、控除できる金額はその年に支払った掛金の全額です。 確定拠出年金法に規定する個人型年金加入者掛金(iDeCo)も、同じ控除の対象に含まれています。

掛金は1,000円から70,000円まで500円単位で選べ、加入後も増額・減額できます(中小機構)。 月7万円なら年84万円が課税所得から差し引かれます。 住民税の所得割にも同様に小規模企業共済等掛金控除として全額が働くため、このページでは10%を掛けて計算しています。

iDeCoの拠出限度額や、共済とiDeCoをあわせた場合の節税額は、 フリーランスの年金、 iDeCoとNISAの比較、 iDeCoの節税額の計算機で確認できます。

共済とiDeCo、掛金の配分は何で決めるか

どちらも掛金は所得控除になりますが、共済金は退職・廃業時に受け取る制度で、iDeCoには別に拠出限度額があります。 節税額が大きくなる掛金の組み合わせと、無理なく続けられる額は別のため、 収入の波が大きい個人事業主ほど、積み立て全体の計画を先に決めておくと掛金の増減がしやすくなります。

個人事業主はいつ加入でき、誰は加入できないか

中小機構の加入資格では、個人事業主として加入できるかは次の基準で判断されます。

  • 常時使用する従業員の数が要件を満たしている
  • 税務署に開業届を届け出て、事業所得を得ていることにより確定申告をしている
  • 会社との間で雇用関係が生じていない(給与所得を得ていない)
  • 固定給に近い報酬を得ておらず、完全歩合制である
  • 社会通念上、事業者(個人事業主)と認められる(事務所を有している、常時事業に従事している等)

従業員数の上限は、営む事業によって異なります。

営む事業常時使用する従業員
建設業・製造業・運輸業・不動産業・農業、サービス業(宿泊業・娯楽業に限る)等20人以下
商業(卸売業・小売業)、サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)5人以下

「常時使用する従業員」から、個人事業主・共同経営者(2人まで)・家族従業員・パート・アルバイトなどは除かれます。 従業員を雇っていない個人事業主は、どちらの区分でも要件を満たします。

加入できない人として、事業を兼業している給与所得者・サラリーマン(例:アパート経営の事業をしているサラリーマン)、 生命保険外務員、配偶者等の専業従事者・従業員(共同経営者の要件をすべて満たせば共同経営者として加入可)などが挙がっています。 加入後に加入資格がなかったと判明した場合は、契約時にさかのぼって契約が取り消され、 すでに所得控除を受けていれば修正申告が必要になります。

共済金はどう受け取り、税金はどう扱われるか

共済金は、退職・廃業時に受け取れます(満期や満額はありません)。受け取り方は「一括」「分割」「一括と分割の併用」で、 税法上の扱いは次のとおりです(中小機構)。

受け取り方税法上の扱い
共済金を一括で受け取る退職所得扱い
共済金を分割で受け取る公的年金等の雑所得扱い
一括・分割を併用する一括分は退職所得、分割分は公的年金等の雑所得

分割受け取りと併用を選ぶには、共済金AまたはBであること、請求事由が共済契約者の死亡でないこと、 請求事由が発生した日に60歳以上であること、共済金の額が分割は300万円以上(併用は330万円以上で、 一括分30万円以上かつ分割分300万円以上)であることなど、すべての要件を満たす必要があります。

65歳未満で任意解約すると解約手当金は一時所得扱い、65歳以上の任意解約は退職所得扱いです。

任意解約すると、何年で元本割れでなくなるか

任意解約でもらえるのは共済金ではなく「解約手当金」で、納付した掛金の合計に、掛金納付月数ごとの支給率を掛けた額です。 中小機構は、100%以上の解約手当金を受け取れるのは掛金納付月数が240か月(20年)以上からで、 240か月未満で任意解約すると掛金合計額を下回ると説明しています。

掛金納付月数年数の目安支給率
1〜11か月1年未満0%(掛け捨て)
12〜83か月1年〜7年未満80%
120〜125か月10年85%
180〜185か月15年92.5%
240〜245か月20年100%

掛金納付月数が12か月未満の場合は解約手当金を受け取れず、納付した掛金は掛け捨てになります。 途中で掛金を増額・減額した場合は、500円を1口とした掛金区分ごとに納付月数を数えるため、 加入から240か月以上でも掛金合計を下回ることがあります。246か月以降は、6か月ごとに0.25ポイントずつ支給率が上がります。

節税額の合計が、この元本割れの差額を上回るかどうかは、課税所得と解約する時期で変わります。 上の計算機の「積み立て期間」を短くして、掛金合計と節税額合計を見比べてください。

よくある質問

Q. 課税所得は、どの数字を入れればいいですか。

A. 確定申告書の第一表にある「課税される所得金額」が目安です。すでに小規模企業共済やiDeCoの掛金を控除している場合、その金額は差し引かれたあとの数字なので、掛金の年額を足し戻した額を入れると、控除する前の状態の節税額が出ます。

Q. 課税所得が低いと、節税効果は小さくなりますか。

A. 小規模企業共済等掛金控除は所得控除なので、軽減される所得税は「掛金額×所得税率」です。課税所得195万円以下の税率は5%、195万円超330万円以下は10%、330万円超695万円以下は20%(いずれも復興特別所得税を除く)のため、課税所得が低いほど所得税の軽減額は小さくなります。住民税の所得割は一律10%で、課税所得が掛金の年額を上回る範囲では同じ割合で減ります。

Q. 会社員をしながら副業で事業所得があっても加入できますか。

A. 中小機構の加入資格では、「事業を兼業している給与所得者(法人または個人事業主と常時雇用関係にある方)、サラリーマン」は加入できない方に挙がっています。個人事業主として加入できるかは、開業届を出して事業所得で確定申告していること、会社との間に雇用関係がないことなどの基準で判断されます。

Q. iDeCoと小規模企業共済は両方入れますか。

A. 国税庁 No.1135では、小規模企業共済の掛金と、確定拠出年金の個人型年金加入者掛金(iDeCo)は、どちらも「小規模企業共済等掛金控除」の対象とされています。控除額は支払った掛金の全額です。iDeCoには別に拠出限度額があるため、iDeCoの上限と共済の掛金をどう配分するかは、このページの計算結果と「フリーランスの年金」で見比べてください。

Q. 法人化したら、小規模企業共済はどうなりますか。

A. 中小機構の請求事由の表では、個人事業を法人成りした結果、加入資格がなくなった場合は「準共済金」、加入資格はなくならなかったが解約した場合は「解約手当金」の扱いになります。受け取りの税法上の扱いは、法人成りの結果、加入資格はなくならなかったが解約をする場合は退職所得扱いです。

参考・出典

  • 国税庁 No.1135 小規模企業共済等掛金控除(令和8年4月1日現在法令等・2026年10月2日確認):www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1135.htm
  • 中小機構 小規模企業共済 制度の概要(2026年10月2日確認):www.smrj.go.jp/kyosai/skyosai/features/index.html
  • 中小機構 小規模企業共済 加入資格(2026年10月2日確認):kyosai-web.smrj.go.jp/skyosai/entry/index_02.html
  • 中小機構 小規模企業共済 共済金等請求・解約(受取方法・税法上の取扱い、2026年10月2日確認):kyosai-web.smrj.go.jp/customer/skyosai/claim/index.html
  • 中小機構 小規模企業共済 解約手当金の額の算定方法(2026年10月2日確認):kyosai-web.smrj.go.jp/customer/skyosai/claim/index_03.html
  • 所得税の速算表(復興特別所得税2.1%を含む):国税庁 No.2260 所得税の税率
  • 成果条件・否認条件:A8.net プログラム詳細